2022年3月のステートメント

フラワーデモ名古屋(具ゆり)

2022.3.3

 

みなさん、こんにちは。

3月は8日が国際女性デーです。今月も、全国各地でフラワーデモが開催されています。

今月のステイトメントは、フラワーデモ名古屋が担当します。

全国のフラワーデモ主催者のみなさんと、各地で参加される方たちとつながって、連帯し、共有できることに感謝します。


今年も3月がめぐってきました。

2019年3月、性犯罪事件の裁判で4件の無罪判決が立て続けに下されました。あれから、もう3年。

日本の # MeToo 運動が大きく動いて、フラワーデモが生まれ、今、私たちは全国各地で声をあげています。

名古屋は、無罪判決を出した、岡崎事件の地元です。

当時は、あの無罪判決の報道で、本当に大勢の人が、これまでにない衝撃を受けました。

「こんな性犯罪が、どうして無罪になるのか」「いてもたってもいられない」……そんな想いに突き動かされた、たくさんの私たちがいました。

ただ、「おかしい」と思っても、いったい何ができたでしょう……

なにかできると思った人が、いったいどれだけいたでしょう……

私は、どうすればいいか、わからなかった……何も、できなかった……

それは、結果的に、見て見ないふりと同じ、後ろめたい思いがありました……

でも、私たちは、フラワーデモに出会えました。

声をあげる場に、その声をうけとめて、聴いてくれる人に、出会うことができました。

私のひとりの声は小さかった。だから、黙っていた。

だから、なかったことにされていました。

でも、小さくても声をあげてみたら、# MeTooのほかの人の声が聴こえてきました。

# WithYou が感じられました。すると、「私は一人じゃない」と思えました。

もう、ここでは黙らなくていいんだ、そう気づく輪が広がっていきました。

そして、小さくても、つながってみたら、大きな力になりました。

そうして私たちは、社会を動かすことはできるんだ、とやっと気づきました。

フラワーデモの小さな灯が、野火のように、力強く、全国の各地に広がっていきました。

私たちの「声」が、社会を変え始めました。

あの不当な無罪判決が、裁判で次々とひっくりかえされていくのを、目の当たりにしてきました。司法も、社会の声を、フラワーデモの声を無視できないことがわかります。

今月のフラワーデモ名古屋は、3月12日に開催します。

実は、この日は、フラワーデモの記憶に残したい大事な日です。

2019年3月12日は、福岡地裁久留米支部で、最初の一審無罪判決が出ました。

サークルの飲み会で、テキーラを一気飲みさせられて、酩酊(めいてい)状態になった女性が性的暴行を受けた準強姦事件の裁判です。

その裁判は、1年後に一審無罪がひっくりかえされます。2020年2月、福岡高裁の控訴審で、逆転有罪となり、懲役4年が下されました。

このあと、名古屋高裁での裁判が注目されていきました。福岡の翌月、

2020年3月12日、実の父親が娘に性交をくりかえしていた準強制性交等事件でも、名古屋高裁の控訴審で、逆転有罪となり、父親に懲役10年の実刑が言い渡されました。

その日、私たちフラワーデモなごやは裁判所前でスタンディングを行いました。

たくさんの人が応援に来てくれました。

同時に、すごくたくさんの報道陣に囲まれて、本当に驚きました。

メディアの関心の高さ、性暴力への関心の変化、

社会は動かせるんだ、つくづく実感した日でした。

私たちは、原告のAさんを直接支える立場にはありませんでした。

でも、伝えたいことはありました。

「あなたは一人じゃないよ」 「あなたのことは、私のことでもあるの」

「許されないことをした人が、罰をうける。罪を償うのは当たり前のことだよね」

そんな思いを届けられたら、と願っていました。

2年前のあの日、傍聴席で、裁判長の「一審破棄、懲役10年」の声を直接聞けた瞬間が心に残っています。

声をあげてよかったと、心から思える日でした。

判決後、原告のAさんのコメントが発表されて、全国の新聞各紙でとりあげられました。

あの日を忘れないように、ここでみなさんと、一部ですが、あらためて心に残しておきたいです。

*********〈Aさんのコメント一部〉***********



「(…)警察に行くことで、弟達がこの先苦労するのではないかと思うと、とても怖くて、じっと耐え続けるしかありませんでした。


次第に私の感情もなくなって、まるで人形のようでした。

被害を受けるたび、私は決まって泣きました。「私にはまだ泣ける感情が残っている」ということ、それだけが唯一の救いでした。

(…)私たちはただ普通に暮らしたいのです。暴力も暴行も、無慈悲な言動のない普通の生活がしたいんです。もう二度とこんな思いはしたくありません。

これからは無駄にしてしまった時間を精一杯埋めていきたいので、邪魔しないでもらいたいです。私は父を許すことは絶対にできません。

(…)私や弟たちの前に二度と姿を現さないでほしいです。」

それから、コメントでは、フラワーデモにも触れてくれました。

「昨年、性犯罪についての無罪判決が全国で相次ぎ、# MeToo運動やフラワー・デモが広がりました。それらの活動を見聞きすると、今回の私の訴えは、意味があったと思えています。なかなか性被害は言い出しにくいけど、言葉にできた人、それに続けて「私も」「私も」と言いだせる人が出てきました。私の訴えでた苦しみも意味のある行動になったと思えています。」

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そして、この2件と静岡地裁の無罪判決(12歳実の娘への強姦事件)も控訴審で逆転有罪となりました。被告はみんな上告しましたが、最高裁はすべてを却下、昨年9月にすべての刑が確定しました。

誰かが声をあげなければ、この運動は始まりませんでした。

「性暴力を許さない」……その声をあげる場所も、出会いも生まれませんでした。

フラワーデモは、被害を訴えるだけの場ではありません。

話したいことがあれば話してもいいし、聴くだけでもいい。

私は悪くない、と思えない。一緒に考えてほしい。……そんな声も聴こえています

過去を変えることはできません。ただ、なかったことにはできないけれど、

そのことで、自分の未来まで奪われないために

フラワーデモで出会ったり、話したり、つながりあうことが、

自分の未来を変えるための、一つのステップになっていけたらうれしいです。

フラワーデモは、私たち一人一人が、そんな意味を考えながら参加している気がします。

性犯罪刑法改正の法制審議会での議論は、正念場を迎えています。

被害の実態に即した刑法改正を実現していくために、

社会や社会の認知を変えていくために、さらに声をあげていきましょう。

# 同意のない性交を性犯罪に! 

# 性交合意年齢13歳をせめて16歳に引きあげて! 

# 公訴時効10年の撤廃か見直しを! 

# 地位を利用した性犯罪に罰則規定を! 

そして、# 義務教育で性教育を!

私たち一人一人の未来を変えていくために、そんな力をつないで支えあってきた、フラワーデモの3年の年月を誇りに思います。

4月はフラワーデモ4年目に突入です。

新しいステージを、ともに開いていきましょう。

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